個の力・組織の力を活かす

どうすれば自分の職場で実践できるのか、その実践から積み上げられた知識や経験をどのように後任へ継承できるのか

点を理解できる人が、面で仕事をする強さ

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新卒でいきなり出先に着任、担当業務は部署の庶務担当…理系男子で情報系が強く、周りへの気配りも抜群なスタッフでした。彼の悩みは、同期との差…情報も人脈も、親会社にいれば手に入るものが、どんなに頑張ってもつかめない。

その後、親会社へ帰り、次の異動が決まったとのことで、2年ぶりに顔を出してくれました。異例の抜擢のようでした。
彼の話では…出先の部署庶務担当をやったおかげで、契約も雇用もシステムも…1人でなんでもできることに驚かれた。庶務担当として身につけた「他のスタッフの状況を把握しながら仕事をする姿勢」を評価してもらえた…遠回りかと思っていたら、そんなことはなかった。
庶務担当をすれば、誰でもそんな成長ができるとは思いません。本人の頑張りと、先輩スタッフの「一人前に育てよう」というフォローが、いまの彼の活躍につながっていると思います。これからも「遠回りに感じる」配置があるでしょうが、彼ならば、ちゃんと歩くことができるでしょう。
全体を把握…自分の周りの同僚一人ひとりの状況を把握できないようでは、中期計画や業界動向に明るくても、ただの評論家になってしまいます。大きな仕事は1人ではできない。人を巻き込んで大きな仕事をできる人は、「ひと」の把握がうまい。点を理解できる人が面で仕事をする強さ、を知った彼のこれからが楽しみです。