個の力・組織の力を活かす

どうすれば自分の職場で実践できるのか、その実践から積み上げられた知識や経験をどのように後任へ継承できるのか

見えないフリをさせない

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隣の人が何をやっているのか、よくわからない。隣の人の電話に出ても役に立たない…という職場は、我が業界に多いと思います。事務分担がこれほど個人単位に細分化されていて、人員要求のベースが業務量積算中心の世界に、転職当時は驚きました。今は慣れ親しんでいますが…。
隣の人が何をやっているのか、よくわからない職場は、やがて、自分の担当業務以外の出来事を「見えないフリ」するようになります。掲示の内容を変えるべきでも知らないフリ。椅子が壊れていても見えないフリ…そして、隣が大変そうでも知らないフリ。
ある日、外部からお叱りの電話があり、受話器を取った中堅職員が、自分の担当でなく、別の職員の担当であることがわかった瞬間に、転送し、その後は知らないフリをしました。
後日のミーティングで、なぜこれがよろしくないか、みなで考えてもらいました。クレームは、担当であろうがなかろうが、一人より二人で聞いた方が気持ちは楽です。電話の隣に居てくれるだけで良いのです。周りをみて困っていたら、担当だろうが何だろうがとりあえず隣にいく。見えないフリでなく、見ないフリでなく、意識して見ろ!と。
意識して見るクセをつけるには、1日の時間の使い方を変えてもらうことが有効です。窓口部署であれば、休み時間は、タバコ休憩は当たり前ですが、打ち合わせもセットさせない。管理部門であれば、現場で今何をしているのか意識して電話をする、など。8時間を10分単位で意識すれば、自分以外を見ることができます。
皆が「意識して見る」ことをすれば、事務ミスも残業も減ります。まずは、パソコン以外を見る仕掛け(雑談など)が必要ですね。