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個の力・組織の力を活かす

どうすれば自分の職場で実践できるのか、その実践から積み上げられた知識や経験をどのように後任へ継承できるのか

点を理解できる人が、面で仕事をする強さ

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新卒でいきなり出先に着任、担当業務は部署の庶務担当…理系男子で情報系が強く、周りへの気配りも抜群なスタッフでした。彼の悩みは、同期との差…情報も人脈も、親会社にいれば手に入るものが、どんなに頑張ってもつかめない。

その後、親会社へ帰り、次の異動が決まったとのことで、2年ぶりに顔を出してくれました。異例の抜擢のようでした。
彼の話では…出先の部署庶務担当をやったおかげで、契約も雇用もシステムも…1人でなんでもできることに驚かれた。庶務担当として身につけた「他のスタッフの状況を把握しながら仕事をする姿勢」を評価してもらえた…遠回りかと思っていたら、そんなことはなかった。
庶務担当をすれば、誰でもそんな成長ができるとは思いません。本人の頑張りと、先輩スタッフの「一人前に育てよう」というフォローが、いまの彼の活躍につながっていると思います。これからも「遠回りに感じる」配置があるでしょうが、彼ならば、ちゃんと歩くことができるでしょう。
全体を把握…自分の周りの同僚一人ひとりの状況を把握できないようでは、中期計画や業界動向に明るくても、ただの評論家になってしまいます。大きな仕事は1人ではできない。人を巻き込んで大きな仕事をできる人は、「ひと」の把握がうまい。点を理解できる人が面で仕事をする強さ、を知った彼のこれからが楽しみです。

顔が見える仕事

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同期の名前を、◎◎計画や基本方針と言った資料の担当者として見ることが増えたスタッフが、「私の仕事は、○○さんと○○先生と…だいたい30名位にしか影響しないんですよねー」とつぶやきました。全体に影響を与えている(と、見える)仕事に比べ、自分の仕事は、かなり地味だ、と思っているようでした。

ある日、サポートの必要な学生が無事に進級できた、と窓口へ報告にやってきました。同期の活躍(と、見える)に悩むスタッフが言う○○さんのうちの一人です。
学生は、このスタッフの眼差しの優しさに何度も救われたと言い、おかげで、学内での嫌な事も我慢できたそうです。
この学生は、自分の過去の辛い経験を活かした事業を考えていて、新聞の地方欄にも掲載されるような活躍ぶりです。
同期の活躍に悩んでいるこのスタッフの仕事が、○○さんの活躍につながり、結果、たくさんの人の幸福に寄与する、と考えれば、君は社会全体に影響を与える仕事をしているのでは?と話しました。
「顔が見える仕事」とは、担当者の心構え次第で無限の可能性を秘めています。そもそも優秀だったから資料の担当者欄に名前が出てくるような仕事ができたのではなく、たまたま担当業務がそれだっただけなので、お互いに勘違いしないようにしなければなりません。
確かに能力は異動の重要な判断材料です。しかし、能力だけで配置を決められるほど、人事は単純じゃありません。タイミングの方が、より重要な要素になる時期もあります。どうせ、いつかは資料の担当者欄に名前が出てくるようになる。その時に、目の前の顔すらまともに見ることができない方が困るのだから、今は自信を持って「顔の見える仕事」にがむしゃらになるように伝えました。
さて、自分の今の仕事は、固有名詞が想像できるだろうか。
贔屓はいけない、けれど自分以外の顔が見えない仕事にはしないよう、気をつけようと思います。

 

 

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風は、気まぐれ

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平日勤務中開催の研修への参加を勧めてみたり、呑みに誘ったりした際に…「忙しいので、また」と言うスタッフがいます。もしかしたら、「忙しい&また」を繰り返しているから、どんな仕事をしていても「忙しい」のかもしれません。

仕事は、人脈によって円滑に進むことは多く、それは定型業務こそ重要だと考えています。同じ定型業務を、他社では全く違うやり方で扱っていることを知れば、決められたやり方で何も考えずに作業をするスタッフではなくなります。事務ミスが多いスタッフほど、何も考えず定型業務を扱っている傾向があり、自分で忙しくしてしまっています。
とはいえ、どれほど「質」を改善したとしても、圧倒的な「量」が減るわけではありません。量への対策は、仕組みそのものへの対策が必要です。少し離れた上司と3年前から呑んでいて、最近、仕組みそのものの改善を、背後からアシストしてくれた…なんて話があるように、量に対しても、人脈はいつか役に立ちます。
仕事は明日もある。けれど、この縁は、今日しか掴めない。ならば「5分だけ顔出す」だけでも意味はあると考えています。行けなかったとしても、誘ってくれた人に資料や話の内容をわけてもらうだけでも、いつか吹く風を捕まえる命綱はつながります。
風は、気まぐれ。その誘いは、今日が最後かもしれない。それにスタッフが気づけば、「忙しい」が緩和されると思います。
という私自身、知らない方との研修や呑み会、が割と苦手で、一人で過ごしたい時が結構あります。なので、無理して何でも出かけることはしませんし、スタッフにも強要はしません。それで、縁が掴めなかったならば仕方ない、と割り切っています。
大切なことは「忙しいから参加できない」の一歩先に行くこと、だと思います。

 

 

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雰囲気が、彼を変える

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定期的に情報交換させて頂いている他社管理職の方との呑み会に、他部署でバリバリ頑張って、我が組織へ異動してきたスタッフを勉強のために連れていきました。

仕事はしっかりこなし、他者への協力も惜しまない、働きぶりに申し分ないスタッフですが、あと何かが欲しい。
グループ学習ができるスペースがほしい、という学生の声を実現すべく、このスタッフをメインにしたチームを作り、他社見学にも連れていき、予算も確保して、あとはデザインして買い物する段階。ですが、出てくる企画が、何か物足りない。
どうやら、大学をどうしたい、という気持ちが、面接や昇任試験論文の想定問答以上に向き合ったことがないようで、これが課題だと感じました。
さて、その宴席。大半が雑談の中に、何事についても、単なる評論でなく自分事として語り合う数分間が、ランダムにやってくる空間に、そのスタッフは、いままで見たことがない表情で、そのやりとりに浸っていました。
帰り道に、「知識量でなく信念なんですね」と語ってくれました。きっと、自分はこうしたい!という気持ちが込められた、デザインが出てくると思います。それに寄り添える、今の環境に感謝です。

見えないフリをさせない

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隣の人が何をやっているのか、よくわからない。隣の人の電話に出ても役に立たない…という職場は、我が業界に多いと思います。事務分担がこれほど個人単位に細分化されていて、人員要求のベースが業務量積算中心の世界に、転職当時は驚きました。今は慣れ親しんでいますが…。
隣の人が何をやっているのか、よくわからない職場は、やがて、自分の担当業務以外の出来事を「見えないフリ」するようになります。掲示の内容を変えるべきでも知らないフリ。椅子が壊れていても見えないフリ…そして、隣が大変そうでも知らないフリ。
ある日、外部からお叱りの電話があり、受話器を取った中堅職員が、自分の担当でなく、別の職員の担当であることがわかった瞬間に、転送し、その後は知らないフリをしました。
後日のミーティングで、なぜこれがよろしくないか、みなで考えてもらいました。クレームは、担当であろうがなかろうが、一人より二人で聞いた方が気持ちは楽です。電話の隣に居てくれるだけで良いのです。周りをみて困っていたら、担当だろうが何だろうがとりあえず隣にいく。見えないフリでなく、見ないフリでなく、意識して見ろ!と。
意識して見るクセをつけるには、1日の時間の使い方を変えてもらうことが有効です。窓口部署であれば、休み時間は、タバコ休憩は当たり前ですが、打ち合わせもセットさせない。管理部門であれば、現場で今何をしているのか意識して電話をする、など。8時間を10分単位で意識すれば、自分以外を見ることができます。
皆が「意識して見る」ことをすれば、事務ミスも残業も減ります。まずは、パソコン以外を見る仕掛け(雑談など)が必要ですね。

 

半年待てる職場づくり

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ある課題の解決に、委員長から具体的な提案があり、担当スタッフはアレコレ考えていました。

考えてくるアイデアは、いつも穴があり、いよいよ手詰まりな雰囲気。私から「そもそも委員長の提案って、課題の解決に有効かな?」と振ってみたのは、3か月経過したタイミングでした。
それから3か月、担当スタッフは課題の本質を考え続け、委員長の提案とは異なる解決策を練り上げることができ、委員会でめでたく承認となりました。
スタッフに聞けば「仕事とは発注された通りに仕上げることだ」と、この案件を仕上げるまでは思っていたそうです。そのこと自体は間違っていないのですが「発注の意図をどのように汲み取り、想像以上に仕上げるか」が職員の腕の見せ所であるかを、この案件に半年向き合うことで、自分から気づいてくれました。作業と仕事の違いが自力でわかってきたのだと思います。
ちなみに、このスタッフは若手ではありません。研修に自ら参加するタイプでもありません。ですが、家族の時間と仕事のバランスを大切にしている素敵な社会人です。仕事のかける時間ではなくやり方を変えれば、きっと時間内にもっと活躍できる人です。現場の生産性(あまり好きな言葉ではないですが)を高めるためには、一人ひとりに合わせた向き合い方が必要です。
スケジュールに余裕がある&都合のよい仕事は、簡単にやってくるわけではありません。しかし、我々仕事を振る側は、出来るだけ先読みし、チーム全体で仕事を平準化して、仕事で能力開発できる環境を職場で実現する必要があります。
今年も「スタッフの成長を半年待てる」職場づくりを実践していきたいと思います。

クセを理解して、うまく付き合う

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私の悪いクセは、集中している時に、いつでも良さそうな決裁がやってきたときの、阿修羅(←同僚談)のような表情をしてしまうこと(._.)…

上司とは「いつでも話しかけやすい雰囲気を醸し出すべし」なわけですが、私の場合、アイデアが湧き出し形にしている時間を中断されると阿修羅になる、という、悪いクセが出てしまう。
私にとっては「どうでもよいタイミング」かもしれないが、彼にとっては「このタイミング」なのかも知れない…むしろ、決裁以外に話を聞いた方がいいかも知れない…そんな振り返りをして、阿修羅対応?した後は、こちらから声かけする、など反省しております。
そんな弱点があり反省していることをスタッフに伝えるのも、今日ありそうな決裁を先に拾ってまわることも「うまく付き合う」方法だと先輩方に教えて頂き、あれこれやっています。
私の場合、定時内にどれだけのパフォーマンスをあげるか、にこだわりが強く、日中にものすごい集中ゾーンがやってきます。そのこと自体、プレイヤーとしては良いことであるが、スタッフをまとめるマネージャーとしては、迷惑かけない時間に自分の仕事はやろう、となるわけです。すると、残業が増え、疲れ果て、監督職を目指す若手が減る…という悪循環出てきてしまう。
その全てを上手く付き合ってこそ、魅力的な監督職だと思い、日々葛藤するわけですが、それを乗り越えられるのは、組織内外のヨコのつながりです。忘年会のたび、そのことに感謝しています。